【バンド】ライブを盛り上げて成功させる方法は、わさびのり太郎を買え!?
「どうしたらライブって盛り上がるんだろうなぁ…?」
わたしの名前はおおしまゆりな。ポップスバンド「おおしま豆腐店」のボーカルをやっている女子大生だ。
「豆腐でも考えながら食べよう…」
ガチャ
「どうも」
「えっ!?」
「とうふです」
「とうふか」
「あなたは今、どうしたらライブを盛り上げることが出来るか悩んでいますね?」
「な、なんでそれを!?」
「顔を見ればわかりますよ」
「そんなあなたに、ライブを盛り上げる良いアイテムをあげますね」
「えっ!なになに!」
「わさびのり太郎…」
「おいしいけどさ…」
「次のライブで使ってみてください。これを使えばライブは盛り上がること間違いなしですよ」
「あっ!本当だ!ありがとう!」
「話を終わらせようとしないでください。その理由についてですが」
「その前にですが、本格的にライブを盛り上げるためには根本的にトーク力だとか場数を踏んで培った力とかが必要で、そう簡単にはいきません」
「あくまでアマチュアバンドにしか使えない付け焼刃のような技なのですが、まぁこういうやり方もあるくらいに聴いてくれると嬉しいです」
「これを使ってどうするの?」
「おそらくライブ初心者の方が主にそういうことに悩んでる方が多いと思うのですが」
「ライブ初心者ということはバンド自体も結成間もなく、そんなに固定ファンがいるわけでもないという状況だと思います」
「もしライブ会場に自分のバンドのファンがたくさんいれば、ファンの人たちが盛り上げてくれるのでとてもやりやすいと思います。」
「会場の空気が「このバンドは皆が盛り上がっている」となれば、他のお客さんもノッてくれやすくなると思います」
「で、どうやったらそうなるか」
「少なくとも駆け出しのころは、フロアの人の中の純粋なお客さんと出演者の数がそんなに変わらない状況が続くと思います。」
「つまり、出演者の方がライブ前にちょっとでも仲良くなってくれればライブを盛り上げてくれやすくなる」
「なるほど。空気自体を作ってくれるからだね」
「そこでこいつの出番です」
「こいつを、差し入れるの?」
「その通りです。」
「リハの辺りで出演する方と会ったときにこいつを渡すんです。安いからそんなに恩着せがましくもないし邪魔にならないし決して悪い気にはならないでしょう。ちょっと面白いですしね」
「名刺代わりにどうぞ、とでも添えておきましょう」
「…」
「逆に出番前にあいさつも何もないと、他のバンドの人からしたら「この人たち実は怖い人なんじゃないかな…?馴れ馴れしくノッたりしちゃっていいのかな…?」とちょっとでも思うかもしれません。あいさつはとても大事です」
「そこにちょっと手間を加えれば大きな見返りが得られる、という話でした」
「ちなみに、大した理由ではないのですが、わさびのり太郎を選んだ理由は」
「少しでもマイナスになりそうな要素を省いたためです。うまい棒だとちょっとでもかさ張ったりチョコ系だと溶けてしまう可能性があったりかばやきさん太郎だとマズいおいしくないからです」
「伏字」
「些細な理由ですが、どうせだったら絶対にマイナスにならないものにしたいですしね」
「うん。これ確かにおいしいね」
「今食うのか」