ももクロはなぜ消えたと言われるのか。マイナーなアイドルを聞いてるという価値
「最近ももクロの行くぜっ!怪盗少女を聴き直してみたのですが」
「良い曲ですね」
「だよね」
「今もなお日本各地のドームやアリーナでLIVEを開催していますが」
「よく、【ももクロは消えた】などとゴシップサイトに書かれたりします」
「確かに全盛期は過ぎた感はあるかもね」
「私自身、まだあまり有名じゃなかった頃にアイドル好きな友達に染められて聴くようになりましたが」
「紅白出てちょっと経ったあたりでその友達は他のアイドルを聞くようになって」
「後を追うように私もあまり聴かなくなりました」
「私の周りにも昔は好きだったって人いたかも」
「その友達を見てつくづく思った事があるのですが」
「【マイナーなアイドルを聞いてる俺】に浸れる要素って結構大きいと思うんですよ」
「まぁアイドルに限った話ではありませんが」
「というと?」
「例えばももクロが世間的にマイナーだった頃で考えてみましょう」
「まだ青い子が抜ける前の「ももいろクローバー」だった頃」
「その頃はアイドルと言えば完全にAKBの一強だった時代で」
「当たり前のように学校や職場で【お前の推しメン誰?】という質問がされていました」
「人は常に自分だけの個性を持っていたいと思うものです」
「それは好きな芸能人というものにも当てはまり」
「AKB一強の最中で、ももクロが好きであれば【みんなはAKBが好きだけど、自分はももいろクローバーが好き】というアイデンティティを持つことが出来ます」
「また、見つけ方はどうであれマイナーアイドルが好きとなると」
「非常に深く応援している風に見えますよね」
「有名なアイドルと違って自分から探しに行かなくちゃいけないからね」
「そうすればフィールドを下げることもできます」
「は?」
「フィールドを下げる、について」
「ここでちょっと話が変わりますが」
「例えば普通のイケイケの大学生とかでも実はアニメが好きな事を公言している人っていますよね」
「いるね」
「あれは自分のフィールドを下げる意図で言ってると思います」
「?」
「アニメが好きな人 普通の人 イケイケな人 の3パターンに括ったとしたら」
「一番モテないのってアニメが好きな人だと思うんですよ」
「※主観です。個人差はあります」
「で、例えば自分はイケイケだけど、その中ではそこまでカッコいい部類ではないとすれば」
「アニメが好きな人だと主張して、フィールドを下げる」
「そうすると、その中では位を上げることが出来る」
「という話が?」
「同じく好きなアイドルという議題にも関連して」
「昔から、アイドル好きであることは別に男としては普通です」
「特に近年ではより一層それが当たり前のことになっています」
「となるとAKBが好き、というだけでは【アイドルが好きな人】というフィールドには入れません」
「そこでマイナーアイドルです」
「!?」
「実際気持ちいいもんですよ。ももクロ好きな仲間だけで、ドライブしながらカーステで「かなこぉぉ⤴⤴」とかやるの」
「経験者だったんだ…」
「ところが、次第に人気が出てきます」
「はい」
「そうすると、あっという間に【世間で流行っているももクロを聞いている普通の人】になってしまいます」
「はい」
「で、新たなアイデンティティを探しに次なるマイナーアイドルへと…」
「結局、そんなに好きでもなかったってことじゃないの」
「それはあるかもしれません…」
「ただ、マイナーである事の強みというのを分かってもらいたくてお話ししました」
「と、いうと!」
「好きなアイドルが最近有名になってきてしまった皆さん」
「おおしま豆腐店、マイナーですよ」
(アイドルではないけどね…)